Nature ハイライト

細胞:染色体のストレス解消

Nature 471, 7338

染色体複製の際には、親DNAに沿って複製フォークが進むにつれ、ポリメラーゼの前方にDNAが過剰に巻かれたトポロジカルストレスが生じる。現在のモデルでは、真核生物の線状の染色体はトポロジー的に複数の領域に分割され、ストレスはトポイソメラーゼの働きによって解消されると考えられている。C Sjögrenたちは、複製ストレスが1つの染色体全体にわたって存在し、長い染色体では、トポイソメラーゼだけでなくコヒーシン/コンデンシン類似のSmc5/6複合体の活性によってストレス解消が促進されることを明らかにした。Smc5/6が、複製フォークの後方で生じる姉妹染色分体の絡み合いを減少させるように働くと考えられている。

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