Nature ハイライト

遺伝:ダイズゲノムの解読

Nature 463, 7278

ダイズ(Glycine max)はタンパク質と油の原料として重要な商品作物であり、窒素固定細菌と共生関係があるために、輪作農法にも有用な作物である。今回、このダイズのゲノム塩基配列が解読された。マメ科植物としては初めてであり、1.1ギガ塩基対という大きさは、全ゲノム・ショットガン法によって配列解読された植物ゲノム中では最大でもある。ダイズの遺伝的経歴は華やかで、5,900万年前と1,300万年前にゲノム重複が起こっており、その結果ゲノムは非常に重複の多いものとなり、遺伝子の75%近くはコピーが複数ある形で存在する。ダイズの正確なゲノム塩基配列によって、改良品種の開発が促進されるだろう。

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