Nature ハイライト

物理:バリスティック運動で生じるスピン共鳴

Nature 458, 7240

高周波の磁場や電場によって発生する電子スピン共鳴は、医学から量子情報まで、多様な分野で利用されている。今回、バリスティックスピン共鳴という、外部駆動磁場が不要な、今までにない現象が報告された。バリスティックスピン共鳴は、二次元半導体構造のマイクロメートルスケールのチャネル中を跳ね返りながら往復している電子が、そのスピン‐軌道相互作用により発生する有効磁場を介してスピン共鳴を起こすときに生じる。電子がチャネル壁で繰り返し反射するため、この有効磁場は振動する。その典型的な周波数は20〜100 GHzであり、スピン共鳴の最新の応用に魅力的な領域といえる。

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