Nature ハイライト 脳:脳損傷後の刺激で意識回復を狙う 2007年8月2日 Nature 448, 7153 現時点では、脳に外傷性の損傷を負った患者の長期にわたる意識喪失を回復させる確実な手段はない。しかし、最小意識状態(意識の兆候が断続的にみられる状態)の患者の一部に、ある程度の大脳活動が残っていることを示す証拠が提出され、この問題への関心が高まっている。Schiffたちは、脳損傷後に最小意識状態にある患者についての研究で、視床に両側性深部脳刺激を行うと、行動的な応答性と機能が増進する可能性があることを報告している。損傷後6年を経た患者でこのような観察がなされたことは、重度の脳損傷を受けた患者への対処法に関する現在の考え方に変更を迫るものだ。 2007年8月2日号の Nature ハイライト 脳:脳損傷後の刺激で意識回復を狙う 遺伝:クロマチン・プロファイリング 細胞:違いをシグナル伝達 細胞:肺癌とALK 物性:グラフェンでのスピン輸送 地球:剪断応力が起こす微動 進化:最古の硬骨魚類の顎と歯 進化:ミクロな規模のマクロな進化 遺伝:新たな糖尿病遺伝子の発見 物理:秩序と無秩序 目次へ戻る