Nature ハイライト

免疫:DNAと免疫

Nature 448, 7152

DNAは免疫応答の強力な活性化因子である。このことは40年以上も前から知られていたが、これにかかわる機構はまだ明らかではない。今回、高岡晃教たちは、自然免疫応答に関与する細胞質内DNAセンサーを同定した。その分子は、インターフェロンによって誘導されるタンパク質DLM-1/ZBP1である。この分子に関してはこれまで生物学的な機能は全く知られていなかったので、改めてDAI(DNA-dependent activator of IFN-regulatory factors(DNA依存性インターフェロン調節因子活性化分子))という名前が付けられた。DAIが主要なDNAセンサーとして同定されたことは、DNAがかかわる微生物に対する免疫や自己免疫疾患の基盤となるシグナル伝達機構に新たな理解をもたらすかもしれない。

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