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宇宙:ばらばらになった73P/シュヴァスマン・ヴァッハマン第3彗星

Nature 448, 7150

73P/シュヴァスマン・ヴァッハマン第3彗星(comet 73P)は2006年、地球に大接近した。この彗星はその10年前に少なくとも5個の破片に壊れ、2006年までに60個以上の破片となって太陽の周りを回っている。ばらばらになったことで、これまでこの彗星の本来の核の深部に埋もれていた物質が、きれいなまま露出した状態になった。これは、NASAのディープインパクト計画と同じものを自然界で見るのに理想的な条件であり、テンペル第1彗星に打ち込まれた衝突機よりもさらに深くまで彗星内部を調べることができた。観測の結果、73Pの破片Bと破片Cの組成は、全くといっていいほど同じだった。この結果は、異なる彗星間では著しいばらつきがみられるのとは対照的であり、また短周期彗星の内部組成は深さによって異なっているというこれまでの仮説を否定するものだ。

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