Nature ハイライト

細胞:イネがケイ素をため込む仕組み

Nature 448, 7150

ケイ素は植物の生育に有益な作用を示す。病気や害虫に対する抵抗性を高め、蒸散による損失を最小限に抑える。イネはケイ素を集積する植物の代表格で、根の土壌ケイ素取り込み能力が高いために、地上部にケイ素を高度に蓄積できる。ケイ素を大量に蓄積する巧妙な仕組みの一部は、「低ケイ素」遺伝子Lsi1が、ケイ素を土壌中から根の細胞へ取り込む「内向き」輸送体をコードすることがわかって、既に明らかになっていた。今回、2番目の「低ケイ素」遺伝子で「外向き」輸送体をコードしているLsi2が見つかり、根の細胞からケイ素を送り出し、根の中を通っている維管束内部に運び込むという、取り込みの第二段階に当たる過程が明らかになった。

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