Nature ハイライト

宇宙:潮汐作用にとらえられたエンセラダス

Nature 447, 7142

2005年7月14日、土星の周りを巡る氷の衛星エンセラダスに接近通過したカッシーニ探査機は、その表面に「虎の縞模様」の地形が見え、それに沿って水蒸気と氷が円柱状に吹き出ている(プルーム)のを発見した。それ以来、このプルームの性質やプルームの駆動力の説明が試みられてきている。これまでに提案されているいくつかのモデルでは、地表面下の浅いところに液体の水の存在を仮定する必要があったが、今週号の2編の論文では、このような仮定を必要とせずにプルームの性質とホットスポットの存在の両方を説明している。Nimmoたちは、虎の縞模様の付近に、潮汐作用によって駆動される断層の水平方向の動きがあると考え、この動きが熱と水蒸気の発生の原因として最も可能性が高いとしている。またHurfordたちは、エンセラダスが土星の周りを巡る際に土星から受ける潮汐作用が、エンセラダス上の氷を伸縮させるように働くことを示した。おそらくこうした影響によって、虎の縞模様が周期的に開閉し、そこから揮発性のガスが地表に噴き出すのだろう。

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