Nature ハイライト

物理:キュービットにかける期待

Nature 445, 7127

共振器量子電磁力学では、原子や量子ドットを単一光子と強く相互作用させる。最近の研究で、「強く結合した」状態を作ることが可能になり、この状態では単一光子が何度も吸収再放出されることが示された。Schusterたちは、特殊なタイプの共振器量子電磁力学系を作り上げた。この系は電子回路に組み込まれていて、回路中で超伝導量子ビット(キュービット)が、マイクロ波伝送路を通ってやってきた光子と相互作用する。この系では、新しい状態、つまり強分散極限が生じ、光子は吸収されることなくキュービットに強い効果を及ぼす。この結果は、共振器中に存在する光子数の非破壊測定への道を開くものだ。この効果は、量子コンピューティングに必要な光子キュービットの制御論理演算の基礎として使える可能性がある。

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