Nature ハイライト

発生:前方へと送る

Nature 445, 7127

ショウジョウバエ(Drosophila)の前方決定因子であるbicoid mRNAは、最初に見つかった局在性をもつ運命決定因子として1988年に同定されたが、どのようにしてショウジョウバエの卵の前方に輸送されるのかはよくわかっていなかった。今回U IrionとD St Johnstonが、このRNAとそれを局在させる経路とを結びつける特異的因子がESCRT-II複合体であることを明らかにした。ESCRT-IIは、エンドサイトーシスによって細胞表面から取り込まれたタンパク質のソーティングと分解経路への移送に重要な役割をもち、また発がん抑制因子としても働いている。しかし、bicoid mRNAの局在はエンドソームでのソーティングとは関係ない。またラットのESCRT-IIはRNAに結合するため、mRNAの局在にかかわるこの新発見の機能は少なくとも一部の哺乳類では保存されているらしい。

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