Nature ハイライト

材料:ナノリボンはハーフメタル?

Nature 444, 7117

「ハーフメタル」とよばれる不思議な材料の存在が以前から予測されている。この物質は、有効な自由電子の半分、すなわち特定のスピン配向をもつ自由電子だけが金属的性質を示し、残り半分の電子は逆のスピン配向をもつので、絶縁性を示す。ハーフメタリックな挙動に関しては実験的証拠がいくつかあり、スピントロニクス用途に実際に使用できそうな材料の探索には相当な努力が注ぎ込まれている。Sonたちは、第一原理計算を用いて、ハーフメタリックな挙動がナノメートルスケールのグラフェンリボンで見つかると予測した。この特性は、ナノリボンのジグザグ形状の両端を電圧接点に接続して均一な電場をかけたときに現れる。この研究は、グラフェンを使うナノスピントロニクスに向かうための一歩となりそうだ。

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