Nature ハイライト 地球:酸素…だよね? 2006年8月24日 Nature 442, 7105 地球大気中の酸素の量は、約24億年前に劇的に増加したと考えられている。この増加の最も有力な根拠は、質量差に無関係に分別された硫黄同位体(MIF-S)として知られている化学標識が、約24億年よりも古い岩石には存在するが、それより新しい岩石には存在しないことである。MIF-S標識は大気中の酸素レベルが低いことを示す指標として定着しているが、今週号の報告は、この考えに再考を促すものだ。24億年前より前に形成された岩石にもMIF-Sを含まないものがあるらしいのである。このことは、大気中の酸素レベルが24億年前より古い時代に大きく変動していたか、あるいはMIF-Sが酸素レベルの低いことを示す指標としてこれまで考えられてきたほどには信頼できないということを示唆している。 2006年8月24日号の Nature ハイライト 研究環境:研究最前線からの2つのニュース 進化:親戚を大切に 遺伝:RNAiの影響は子々孫々まで続く 宇宙:銀河 vs ブラックホール 宇宙:マグネターは電波星である 物理:「安定性の島」に住む元素種族 地球:酸素…だよね? 脳:引きに恵まれて生き残る 遺伝:認知症を引き起こす変異 細胞:2個でも多過ぎ 目次へ戻る