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フォトニック結晶スラブ中のテラヘルツ波の捕獲

Nature Photonics 8, 8 doi: 10.1038/nphoton.2014.150

多くの潜在用途を念頭に置いて、スマート構成部品の開発向けに、波を十分閉じ込め、効率良く相互作用させて操作できるテラヘルツ波技術プラットフォームの開発に多大な努力が傾けられている。今回我々は、吸収損失を無視できる薄い平面状のフォトニック結晶スラブの面内共鳴を利用して、テラヘルツ波の捕獲を実証し可視化することに成功した。我々は、自由キャリアを人工的に導入した。このキャリアは捕獲する波と相互作用し、吸収によってスラブに波を捕獲する。我々のシステムは、約99%の実験吸収率(相互作用効率)と、中心周波数の17%をカバーする広帯域幅(90%以上の吸収率)を示した。さらに、これをテラヘルツ無線通信システムの安定化に応用できることも実証した。今回の結果はテラヘルツ波プラットフォームとしてのフォトニクス結晶の能力を示しており、その用途は、フィルター、結合器、アンテナ、検出器、変調器、スイッチ、エミッターを含む他のコンポーネントへ拡張できる可能性がある。

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