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ナノオプトメカニカル構造体における機械的励起のコヒーレント混合

Nature Photonics 4, 4 doi: 10.1038/nphoton.2010.5

<p>ナノ共振器オプトメカニカルシステムでは光子当たりの光学力が大きく、運動質量が小さいため、機械的運動と共振器光場との間で強い動的な反作用が起こる。本論文では、ジッパー・ナノビーム・フォトニック結晶共振器と二重マイクロディスク・ウィスパリングギャラリーモード共振器という2つの異なるナノ共振器構造体内での機械的運動の光学的制御について調べている。これらの共振器内の強い光勾配力によって、構造体に大きな光学的剛性がもたらされ、力学的なドレス状態が「光学的に明るい(optically bright)」運動モードと「光学的に暗い(optically dark)」運動モードに繰り込まれることが示されている。機械的モード間の機械的内部結合を加えて、三準位原子媒質の電磁誘導透過と同じような、光学的に制御された一種の機械的透過性が実証されている。これらの測定結果に基づき、光学場と長寿命の機械的な暗状態の間でRF/マイクロ波信号をコヒーレントに伝達するという提案を述べる。 </p>

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