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ニオブ酸リチウムナノフォトニクスデバイスにおけるフェムトジュールのフェムト秒全光スイッチング

Nature Photonics 16, 9 doi: 10.1038/s41566-022-01044-5

光学非線形機能は、全光情報処理、フォトニックニューラルネットワーク、オンチップ超高速光源などの集積フォトニクスデバイスにおけるさまざまな応用に不可欠である。しかし、大半のナノフォトニックプラットフォームは、もともと非線形性が弱く、大きな駆動エネルギー、高Q共振器、より非線形性の強い他材料との一体化が必要になるため、そうした機能が制限されている。今回我々は、ニオブ酸リチウムナノ導波路の瞬間的な強い二次非線形性を効果的に利用して、共振器のない全光スイッチングを実現した。我々は、分散と擬似位相整合を同時に操作することによって、最低で80 fJという非常に低いスイッチングエネルギーを達成でき、集積フォトニクスデバイスにおいて約46 fsという最高速スイッチング時間と、3.7 × 10−27 J sという最低エネルギー時間積を特徴とする非線形スプリッターを設計し実証した。今回の結果から、超高速かつ高エネルギー効率のオンチップ全光情報処理、コンピューティングシステム、光源が可能になり得る。

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