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ナノメートルサイズの結晶子を有する高効率ペロブスカイト発光ダイオード

Nature Photonics 11, 2 doi: 10.1038/nphoton.2016.269

有機–無機ハイブリッドペロブスカイト材料は、オプトエレクトロニクス向けに大変魅力的な半導体になりつつある。ペロブスカイトは、光起電力技術での利用に加えて、色純度が高く、非輻射再結合速度が遅く、バンドギャップを調節できるため、発光ダイオード(LED)の実現に有望である。今回我々は、ナノメートルサイズの自己集合結晶子を形成することによって、高効率ペロブスカイトLEDを実現できたことを報告する。大きな基を持つハロゲン化アンモニウムをペロブスカイト前駆体溶液に加えると、膜形成中にこうしたハロゲン化アンモニウムが3Dペロブスカイト粒の成長を劇的に抑制する界面活性剤として働いて、大きさが10 nmという微小な結晶子が生成され、粗さが1 nm未満の膜が形成された。このナノメートルサイズのペロブスカイト粒をより長い鎖状有機カチオンでコーティングすることによって高効率発光体が得られ、これを用いることで、ヨウ化鉛メチルアンモニウム系では10.4%、臭化鉛メチルアンモニウム系では9.3%の外部量子効率で動作し、動作安定性と保管安定性が著しく向上したLEDが得られた。

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