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自己パルシングフォトニック結晶ファノレーザーの実証

Nature Photonics 11, 2 doi: 10.1038/nphoton.2016.248

現在使用されている半導体レーザーは、劈開面でのフレネル反射、2つの異なる媒質間での全反射、周期的積層体によるブラッグ反射、高コントラスト回折格子におけるモード結合、無秩序媒質におけるランダム散乱などを利用するさまざまなタイプの共振器に頼っている。今回我々は、連続的な導波モードと離散的なナノ共振器共鳴のファノ干渉に基づくミラーを有する超小型レーザーを実証している。最近、ファノ共鳴の豊かな物理が、さまざまなフォトニック系やプラズモニック系で調べられている。ファノ共鳴は、特異なレーザー特性をもたらす。特に、従来のレーザーミラーと比較してファノミラーは非常に狭帯域なので、このレーザーは単一モードになり、ミラーによって変調することができる。我々は、ミラーの非線形性がギガヘルツ周波数の自励パルス列の生成を促進し得ることを実験的・理論的に示す。この効果は、これまで巨視的なレーザーでしか観測されたことがない。そうした光源は、集積フォトニクスにおける多くの用途向けに興味深い。

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