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プラズモニック干渉法を用いてサブ波長空間コヒーレンスを測定する

Nature Photonics 10, 10 doi: 10.1038/nphoton.2016.162

光干渉法によって、電磁場の空間相関と時間相関の定量化が可能になり、光コヒーレンス理論の基礎が築かれた。基礎理論と応用の著しい進展にもかかわらず、非常にインコヒーレントな光場についてナノスケールのコヒーレンス長を測定することは、依然として困難である。今回我々は、プラズモニック干渉法(すなわち表面プラズモンを用いる光干渉法)を利用して、光ビームの空間的コヒーレンス度をサブ波長スケールまで評価し、550 nmの入射波長で約330 nmという短いコヒーレンス長を測定している。さらに、我々は、この方法とイメージセンサーを組み合わせた小型コヒーレンス計測器を実証している。空間コヒーレンスの精密測定によって、高分解能のイメージング方式やトモグラフィー方式が進歩する可能性がある他、ナノスケールの光コヒーレンス理論の開発と検証のための実験プラットフォームが得られる。

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