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シリコンチップ上の超小型光バッファ

Nature Photonics 1, 1 doi: 10.1038/nphoton.2006.42

導波路遅延線を利用したオンチップ光バッファは、コンピュータシステムにおける光相互接続の開発に大きな影響を及ぼす可能性がある。回折限界における強い光閉じ込めが可能で、デバイスサイズを劇的に縮小できるため、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)サブマイクロメートル・フォトニックワイヤー導波路が使用されている。今回我々は、結合共振器構成または全域通過フィルタ(APF)構成に縦続接続した、最高100個の微小シリコンリング共振器からなるそのような導波路を利用したオンチップ光遅延線について報告する。占有面積0.09 mm2未満のデバイスにおいて、500 psを超えるオンチップ群遅延が実証された。さまざまな遅延線設計について、共鳴により増大した群遅延、デバイスサイズ、挿入損失、動作帯域幅の間のトレードオフ分析を行った。20 Gbpsという高いビットレートで10ビットを超える大きな分数群遅延が得られており、システムレベルのメトリクスをさまざまなビットレートでのビット誤り率として測定することによって、最高5 Gbpsまでエラーフリーで動作することが示されている。

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