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損傷部位との境界細胞が心破裂のリスクを上昇
心血管疾患は、世界中で疾病や死亡の原因の上位を占めている。心臓発作(心筋梗塞)や心不全(血液供給の喪失〔虚血〕や心臓組織の損傷によって発症)は、長年、心血管疾患の主な原因となっており、過去5年間では頻度や重症度が上昇している1。心筋梗塞の深刻な合併症は、心臓の心筋壁が裂けることであり、致死率は50%以上とされている2。このほどカリフォルニア大学サンディエゴ校(米国ラホヤ)のVan Kim NinhおよびDavid M. Calcagnoら3は、心破裂につながる一連の機械的事象と細胞事象を特定し、この致死的な経過を防ぎ得る方法の手掛かりを、Nature 2024年9月5日号174ページで報告している。
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翻訳:三谷祐貴子
Nature ダイジェスト Vol. 21 No. 12
DOI: 10.1038/ndigest.2024.241240
原文
The heart is put at risk of rupture by cells bordering damaged tissue- Nature (2024-08-28) | DOI: 10.1038/d41586-024-02436-z
- Kory Lavine
- ワシントン大学医学系大学院(米国ミズーリ州セントルイス)に所属
参考文献
- Martin, S. S. et al. Circulation 149, e347–e913 (2024).
- Damluji, A. A. et al. Circulation 144, e16–e35 (2021).
- Ninh, V. K. et al. Nature 633, 174–181 (2024).
- Hilgendorf, I., Frantz, S. & Frangogiannis, N. G. Circ. Res. 134, 1718–1751 (2024).
- Kuppe, C. et al. Nature 608, 766–777 (2022).
- King, K. R. et al. Nature Med. 23, 1481–1487 (2017).
- Calcagno, D. M. et al. Sci. Immunol. 5, eaaz1974 (2020).
- Cao, D. J. et al. Circulation 137, 2613–2634 (2018).
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