目次

Volume 2 Number 122005年12月号

Editorial

 塵も積もれば

ヒト胚性幹細胞研究を道徳的に認められるようにするうえで役立つ新たな方法が発表されたが、これで同研究をめぐる倫理的論争を直ちに鎮静化させることはできないだろう。

News

 「倫理的に」胚性幹細胞を得る方法が映しだす政治的亀裂

生存能力のある胚の破壊を避けようとする新たな方法が開発された。

News Features

 ハリケーンの成長を予測する

北大西洋と北太平洋東部で発生する強い熱帯低気圧であるハリケーンは、ほんの数時間で強さを増すことがある。しかし、その詳しい理由はわかっていない。Mark Schropeがハリケーンの目の中に飛びこむ観測機に同乗し、取材した。

 ヒトのつぎはぎを理解する

ひとりひとりの形質を作り上げているのは、遺伝子構成上の小さな差であると長く考えられてきた。しかし実際には、個人の特徴はDNAの大きな領域の再編成によって決まるようだ。これは、疾患を解明するための鍵となるかもしれない。Erika Checkが報告する。

 ラグビーの夢とパーキンソン病

眠っているあいだに、夢の内容にあわせて手足を大きく動かしてしまう人たちがいる。この症状にパーキンソン病治療のヒントが隠されているとは思えないかもしれない。しかし、この睡眠障害の研究を通じて、パーキンソン病などの神経変性疾患の進行についての新しい仮説が生まれている。Alison Abbottが報告する。

Japanese Author

 とことん論理的に考え、魂を注ぎこんだときにブレークスルーが生まれる(東原 和成)

東京大学大学院の東原和成助教授はフェロモンやにおい、嗅覚受容体研究の第一人者である。最近では、マウスの雄の涙腺から雄特有のフェロモンが分泌されていることを明らかにし、Nature2005年10月6日号に発表した。有機合成化学から生化学、分子生物学と、さまざまな分野の手法を駆使して成果をあげている東原助教授に、研究テーマに出会ったきっかけや研究への取り組み方、学生に望むことなどをうかがった。

News & Views

 ヒトの多様性をもっとよく知るために

ヒトにおける遺伝的多様性に関するぼう大なデータ集成の初版ともいうべきものが、このほど完成した。今後の課題は、これらのデータを読み解き、ヒト個人間の差異の健康への影響を解明することだが、それには多くの時間が必要だろう。

Business News

 技術のわな

研究によって得られたアイデアを市場に移すという、広く賞賛された米国のシステムが疲労の色をみせている。Virginia Gewin が報告する。

Japan News Feature

 幹細胞とがん、新たな治療法への期待

体を構成するさまざまな細胞に分化できる幹細胞。幹細胞を用いた再生医療研究が進展しているなか、最近、がん組織にも幹細胞があることが明らかになっている。がん幹細胞をねらった新たな治療法の開発をめざす研究現場を取材した。

News

 地震警報の発動をスピードアップ?

地震発生の瞬間にその規模がわかるかもしれないことが、データの分析でわかった。

 Y 染色体は始祖を表す

ある男の遺伝子をアジアで広めたのは、征服と妾の力かもしれない。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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