Where I Work

Eletra de Souza

Nature ダイジェスト Vol. 19 No. 5 | doi : 10.1038/ndigest.2022.220548

原文:Nature (2021-12-06) | doi: 10.1038/d41586-021-03629-6 | Handling snakes for science

VIRGINIA GEWIN

Eletra de Souzaは、サンパウロ大学(ブラジル)の博士課程学生。

拡大する

Nature by PABLO ALBARENGA

私はブラジルのリベイラ谷でヘビの研究をしています。ヘビにかまれることが珍しくない地域です。この写真で私が持っているのは、主に研究しているハララカ(Bothrops jararaca)という毒ヘビです。ブラジルではヘビ咬傷が毎年2万6000件ほど発生していますが、そのほとんどがハララカによるものです(2016年7月号「抗ヘビ毒血清不足に立ち向かうための新手法」参照)。

私はサンカルロス連邦大学で生物学の学士号を取得した後、サンパウロのブタンタン研究所で、地元の河川や都市公園に生息するヘビについて2年間研究しました。続いてサンパウロ州立大学でブッシュマスター(Lachesis muta)の繁殖生物学について修士研究を行いました。ブッシュマスターは南北アメリカ大陸で最大の毒ヘビの1つで、地中の巣穴で産卵し、ヘビには珍しく長期にわたって抱卵します。

私は12歳のときにサンパウロの海辺の水族館「アクア・ムンド」を訪れ、アルビノの巨大なボールニシキヘビ(Python regius)の美しさに夢中になってしまいました。ブラジルには400種以上のヘビが生息しています。最初は「かわいい」としか思っていなかったのですが、ヘビについて学び、研究するうちに、環境がヘビの運動や活動に影響を及ぼす仕組みに興味を持つようになりました。

今は、ヘビに加速度計を取り付けたいと考えています。小型のデータロガーで、ヘビの体の微かな動きや姿勢をモニターするのです。多くのヘビは毒を持っているので、その研究は危険です。けれども私たちはヘビを尊重し、その防衛行動を理解していますし、ヘビを扱うときは必ず2人で作業をしています。

私のプロジェクトの目標の1つは、ヘビと人間との相互作用をもっと解明して、ヘビ咬傷を減らすための政策に反映させることです。ヘビにとっての最大の脅威は生息地の喪失ですが、ブラジルの現在の環境政策は農地の開拓を奨励しているため、状況はさらに悪化しています。

キーワード

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

プライバシーマーク制度