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ガラスの原子構造の画像化に、ついに成功

Nature ダイジェスト Vol. 18 No. 7 | doi : 10.1038/ndigest.2021.210735

原文:Nature (2021-04-01) | doi: 10.1038/d41586-021-00794-6 | Atomic structure of a glass imaged at last

Paul Voyles

金属ガラス試料中の全ての原子の空間配置が実験的に決定された。ガラス研究者の長年の夢がかなうとともに、周期性を持たない固体の構造に関して、新たな知見が得られる可能性が出てきた。

ガラスは、結晶のような長距離周期性を持たないため、原子構造の解明が非常に困難だった。 | 拡大する

chameleonseye/iStock/Getty

材料中の全ての原子の種類(それがどの元素か)と三次元(3D)的な位置が分かれば、少なくとも原理的には、物理法則を用いてその材料の物理的特性を予測することができる。結晶材料は原子配置が長距離周期性を持つため、これを利用して開発された、回折実験と対称性の数学を組み合わせた強力な方法によって、材料内の原子構造を精密に決定することができる。また、結晶内での欠陥発生の原因となる周期性からのずれも、サブオングストロームの分解能で画像化が可能だ。これに対し、非晶質材料であるガラスは長距離周期性を持たないため、こうした方法は適用できず、ガラスの原子構造に関する我々の知識は、これまで間接的なものに限られていた。そんな中、今回カリフォルニア大学ロサンゼルス校(米国)のYao Yangら1は、ナノメートルサイズの金属ガラス試料において全ての原子の空間配置を実験的に決定し、Nature 2021年4月1日号60ページで報告した。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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