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サンゴの共生には3種の生物が関与

Nature ダイジェスト Vol. 16 No. 7 | doi : 10.1038/ndigest.2019.190727

原文:Nature (2019-04-04) | doi: 10.1038/d41586-019-00949-6 | Coral symbiosis is a three-player game

Thomas A. Richards & John P. McCutcheon

DNA解析と顕微鏡観察から、サンゴの共生に第3の生物が関わっていることが明らかになった。多くの生態系を支える共生関係の機能や進化の複雑さを改めて浮き彫りにする知見だ。

共生の定義は難しそうに思えるが、実は、「複数種の生物が長期にわたって共同で生活する」という簡単なものだ。サンゴ礁で見られるような、花虫類の動物と特定の微小な渦鞭毛藻類(Symbiodinium属など)との協力関係は、共生の典型的なモデルとなっている。花虫類は藻類にすみかを提供し、藻類は光合成で生成した糖類を「賃料」として花虫類に分配する1。このように安定的かつ高度に生産的な2種共生関係が、海洋生態系を支える膨大なサンゴ礁を作り出している(2017年9月号「深い海のサンゴが光る理由」、2011年10月号「ゲノム解析がサンゴ礁を救う」、2017年4月号「海草は除菌も担う海の万能選手」、2018年7月号「グレートバリアリーフの被害状況が明らかに」参照)。しかし今回、ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ)のWaldan K. KwongらはNature 2019年4月4日号 103ページ2で、サンゴの共生関係に第3の生物が関わっていることを明らかにして、この単純な2種共生モデルに疑問を投げ掛けている。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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