がん免疫学者2氏にノーベル医学・生理学賞
Nature ダイジェスト Vol. 15 No. 12 | doi : 10.1038/ndigest.2018.181207
原文:Nature (2018-10-01) | doi: 10.1038/d41586-018-06751-0 | Cancer immunologists scoop medicine Nobel prize
がん患者の余命を大幅に延ばすことのできる免疫療法は、今や、がん研究の最もホットな領域の1つとなっている。
LEFT: MEXT/CC BY 4.0; RIGHT: RICHARD DREW/AP/SHUTTERSTOCK
2018年のノーベル医学・生理学賞は、がん治療の新しい道を切り開いた、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのジェームズ・アリソン(James Allison)と京都大学の本庶佑(ほんじょ・たすく)に贈られる。2氏は、免疫細胞の表面にあるタンパク質を利用することで、免疫系ががん細胞を攻撃できるようにする方法を示した。こうした取り組みから、がん患者の余命を大きく延ばすことのできる治療薬が誕生した。中には、この種の薬剤によって、進行がんの患者でがんの徴候が全て消えてしまった例もある。