Nature ハイライト

精神医学:統合失調症の遺伝学

Nature 511, 7510

統合失調症は遺伝率が高い疾患だが、その複雑なポリジーン的性質が、疾患の遺伝的基盤を解明しようとする試みを妨げている。今回、統合失調症患者3万6000例以上と対照10万例以上についての全ゲノム関連解析が報告された。この研究によって、108の遺伝子座で128の独立した関連が見つかり、そのうち83座位は今回新たに見つかったものである。関連が明らかになった遺伝子には、グルタミン酸を介する神経伝達に関与しているものが多く含まれ、治療手段の候補の1つが明確になった。さらに今回の結果からは、免疫系と統合失調症の間に結び付きがあるとする仮説の裏付けも得られた。

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