Nature ハイライト

素粒子物理学:厳しい制約を与える弱荷

Nature 557, 7704

素粒子の弱荷は、電荷ほど知られていないかもしれないが、標準模型を検証し、標準模型の理論的枠組みを超えるあらゆる物理を探索するのに電荷と同じくらい重要である。陽子の場合、弱荷は、中性の電弱力を介して陽子が他の素粒子と相互作用する強さを決める。陽子の弱荷は実験で直接測定されてはいないが、原子核からのパリティを破る偏極電子–陽子散乱(PVES)の観測から決定することができる。今回、トーマスジェファーソン国立加速器施設のQweakコラボレーションが、前例のない精度(不確かさの合計が9.3 ppb)で、PVESの非対称性を新たに測定した結果を報告している。PVESの非対称性を知ることで、陽子の弱荷の値を推定でき、その値が標準模型と非常によく一致していることが分かった。さらに著者たちは、この弱荷の値に基づいて、標準模型では予測されない仮想的な粒子の質量に対して数テラ電子ボルトスケールの制約を課している。

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