Nature ハイライト

エボラウイルス:致死的エボラウイルス病が示す免疫学的マーカー

Nature 533, 7601

今回C Muñoz-Fontelaたちは、ギニアでエボラウイルスに感染した人たちのT細胞応答を追跡した。患者がギニアのエボラ治療センターに入院した時点から、退院あるいは死亡するまでを追跡した結果、致死的エボラウイルス病の特徴となる免疫シグネチャーが明らかになった。致死的感染では、抑制分子のCTLA-4やPD-1を発現しているCD4+ T細胞およびCD8+ T細胞の割合が高く、これが高いウイルス負荷と相関していた。対照的に、感染を乗り切った患者ではこのような抑制分子の発現が少なかった。この結果は、T細胞応答の調節異常がエボラウイルス病の病態生理の重要な構成要素であることを示唆している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度