Nature ハイライト

医学:エクスタシーを冷ます

Nature 426, 6965

マウスにレクリエーション・ドラッグの「エクスタシー」を与えても、鍵となるあるタンパク質をもたない場合には「冷めた」ままであるようだ。エクスタシーは命にかかわることもある高体温を引き起こすが、今回の発見はこれを抑える方法に結びつくかもしれない。 エクスタシーによる死亡のほとんどは、身体が過熱するために起こる。こうした発熱は、骨格筋の断裂や臓器不全を起こす。ミトコンドリアのタンパク質であるUCP-3をもたないマウスは、エクスタシーを注射した後でも体温上昇幅が小さいとJ E Spragueたちは述べている。正常なマウスなら一部が死んでしまう量を投与しても、このマウスは生き残る。 UCP-3は骨格筋に存在し、体温を調節していると考えられている。この同じ分子が、エクスタシー摂取後に起こる体温上昇にかかわっているらしい。

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