Nature ハイライト

化学:細菌型の燃料電池を作る

Nature 433, 7026

小型の水素燃料電池に似た動作をする細菌酵素の活性部位が化学的な方法でゼロから作られた。これは通常の燃料電池に必要なのだが高価なプラチナ触媒に取って代わるかもしれない。 プラチナは水素ガス分子の分解を促進し、その結果放出された電子によって燃料電池の回路に電流が流れる。そして、残った水素イオンは回路の逆側で酸素原子および電子と結合して水ができる。ある種の細菌は、鉄を含む酵素であるヒドロゲナーゼを用いて、同じような方法で水素を「燃焼」したり水素を作ったりしている。 今回C Pickettたちは、このような酵素の一つに見られる鉄原子と硫黄原子でできた活性中心クラスターを組み立てた。このクラスターは、プラチナより安価で、より効率的な新しい燃料電池触媒のモデルとなるだろう。

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