Nature ハイライト

植物科学:藻類のRubiscoを作物に導入する

Nature 513, 7519

シアノバクテリアのRubiscoを導入して作出したタバコ。
シアノバクテリアのRubiscoを導入して作出したタバコ。 | 拡大する

Credit: Rothamsted Research

Rubiscoは大気中のCO2を生物圏へと固定する働きを担う主要な酵素であり、植物の光合成効率を改善するための重要な標的である。今回、シアノバクテリア(藍色細菌)由来で正常に機能するRubiscoを含むタバコが作出された。光合成を行うシアノバクテリアのRubiscoは、どのような「C3」植物の酵素よりも触媒効率が高い。今回のタバコ株作出によって、シアノバクテリアのCO2濃縮機構の他の成分を今後導入していくための道が開かれた。これは、作物の光合成効率の向上と収量改善に向けた重要な一歩といえる。

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