Nature ハイライト

免疫学:クローン病での炎症

Nature 503, 7475

オートファジーに関わるタンパク質ATG16L1の変異はクローン病のリスク因子だが、ATG16L1のよく見られるリスク対立遺伝子をホモ接合で持つマウスは、パネート細胞の機能に異常はあるものの、予想に反して腸炎を発症しない。R Blumbergたちは、パネート細胞でオートファジーか小胞体ストレス応答のどちらかを阻害すると、この2つの間に相互的な補償作用が見られ、両方の経路を共に阻害したときにだけ腸炎が発症することを明らかにした。この研究は、オートファジー機能を薬によって増強することが、腸の炎症を制御する治療法になる可能性を明らかにしている。

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