Nature ハイライト

免疫:パーキンがマイトファジーとゼノファジーをつなぐ

Nature 501, 7468

ユビキチンリガーゼであるパーキンは、ユビキチン化とマイトファジー(オートファジーの一種で、損傷したミトコンドリアの除去に関わる)に必要とされる。今回、パーキンが自然免疫による防御にも関わっており、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)を含んだファゴソームをユビキチン鎖で標識して、これをゼノファジー(オートファジーの一種で、細胞内の病原細菌を分解処理する過程)へと送り込むことが明らかになった。内在するミトコンドリア(自己)の品質管理と、有害な病原細菌(非自己)の除去の両方に共通する細胞プログラムを、パーキンが調節しているという事実は、ミトコンドリアの進化的起源が内部共生細菌だとされていることを考えると興味深い。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度