Nature ハイライト

Cover Story:野生の走り:GPS追跡によって明らかになったチーターの優れた狩猟能力の秘密

Nature 498, 7453

追跡用首輪を着けたチーター。
追跡用首輪を着けたチーター。 | 拡大する

Credit: Structure & Motion Lab, RVC.

チーターは地上最速の動物であることが広く認められており、秒速29 mという最高速度が報告されている。しかし、正確な測定はほとんど行われておらず、ドッグレース用のグレーハウンド(18 m s−1)を超える速度が記録された例はごくまれである。今回、ロンドン大学ロイヤル・ヴェテリナリー・カレッジ(英国)のチームがボツワナ北部のボツワナ捕食者保護トラストと共同で行った研究で、GPSと慣性計測装置を搭載した特別な追跡用首輪を用いることにより、野外で狩りを行うチーターの運動の力学的性質が記録された。観察された最高速度は25.9 m s−1(時速93 km)だった。狩りでは、ほとんどの場合に速度は中程度にとどまっており、狩りの成功は仕事率と加速度および敏捷性の組み合わせにかかっていることがわかった。表紙は獲物を追いかけているチーターで、タンザニアのセレンゲティ国立公園で撮影されたもの。(Article p.185)

目次へ戻る

プライバシーマーク制度