Nature ハイライト

Cover Story:鎮痛剤が結合する「急所」:主なオピオイド受容体サブグループ4つの結晶構造が明らかに

Nature 485, 7398

κオピオイド受容体と古典的アゴニストであるモルヒネ分子。背景はケシの花。
κオピオイド受容体と古典的アゴニストであるモルヒネ分子。背景はケシの花。 | 拡大する

Credit : Yekaterina Kadyshevskaya, the Stevens Laboratory (or the GPCR Network), TSRI

今週号には、既知の4種のオピオイド受容体について、リガンドと結合したコンホメーションの高分解能結晶構造が報告されている。長らく待たれていた結晶構造がやっと明らかになったこれらのGタンパク質共役型受容体は、鎮痛剤、抗うつ剤、抗不安剤や抗依存薬などの多様な薬剤の標的である。B Kobilkaが率いる研究グループは、そのアンタゴニストであるモルフィナンと結合したμオピオイド受容体と、ナルトリンドールと結合したδオピオイド受容体の結晶構造を報告している。またR Stevensの研究グループは、選択的アンタゴニストのJDTicと結合したκオピオイド受容体と、ペプチド模倣薬と結合したノシセプチン/オルファニンFQ受容体の構造を明らかにしている。関連するNews & Viewsでは、M FilizolaとL Deviが、これらの画期的な論文が、受容体機能の基盤となっている機構と薬剤開発に持つ意味について論じている。(Articles pp.321, 327; Letters pp.395, 400; N&V p.314)

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