Nature ハイライト

医用工学:四肢麻痺患者でもロボットアームで物をつかめる

Nature 485, 7398

神経インターフェースシステムの微小電極アレイ。
神経インターフェースシステムの微小電極アレイ。 | 拡大する

Credit : braingate2.org

J Donoghueたちは以前に、四肢麻痺の被験者が運動皮質からの神経シグナルを使って、コンピューターのカーソルを操作できるようになることを実証した。また別のグループの研究によって、サルが同様なシグナルを使ってロボットアームで餌を食べられるようになることが明らかになっている。今回Donoghueたちは、この技術をさらに進展させ、長期にわたる麻痺のある2人の被験者(58歳女性と66歳男性)が神経インターフェースを使用してロボットアームを操作し、対象物に到達させてつかむことができるようになった。この装置を5年前に埋め込んだ1人の被験者は、瓶を持ち上げて中身を飲むことができた。これにより、被験者が脳マシンインターフェースを使えるというだけでなく、装置が長持ちすることも実証された訳である。

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