Nature ハイライト

進化:複雑性の生体エネルギー論

Nature 467, 7318

太古の時代に核のない原核生物から核のある真核細胞が最初に誕生して以来、原核生物には複雑性を拡大する傾向がほとんどみられない。対照的に、真核細胞はあらゆる複雑な多細胞生物の構成基盤となっている。すべての真核生物は、ミトコンドリアをもっているか、さもなければ、かつてもっていながら後に失っており、ミトコンドリアと真核細胞の起源はおそらく同一の事象と見なしてよいと考えられる。ではなぜ、ミトコンドリアの獲得はそれほど有利だったのだろうか。N LaneとW Martinは、ミトコンドリアの遺伝子群は、内膜の広い面積にわたっての酸化的リン酸化を可能とすることで、発現される遺伝子の数を20万倍と飛躍的に増加させ、新規のタンパク質折りたたみ、タンパク質間相互作用、および調節カスケードの種類を大幅に増加させたのではないかと考えている。

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