Nature ハイライト

気候:雲をシミュレートする

Nature 466, 7308

雲のシミュレーションは、地域スケールから全球スケールの気候モデル化における最も困難な課題の1つである。多くの場合、観測される雲の動態を作り出している物理的機構がわかっていないために、雲の構造や振る舞いを忠実にシミュレートすることが難しくなる。Feingoldたちは、衛星画像と数値モデルを用いて、降水をもたらす雲によって引き起こされる下降流が、雲の開放型セル状のパターンを形成する仕組みを明らかにしている。このような雲のパターンの特徴は、低い反射率で、異なる準安定状態の間を振動する。結果として生じる雲の構造は、新たな雲のパターンが出現すると古いパターンに取って代わるため、振動し自己組織化する雲の場を形成する。

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