Nature ハイライト

生理:肥満における脂質代謝

Nature 473, 7348

小胞体の機能は肥満時に変化する。肝臓では小胞体関連タンパク質の合成速度が遅くなり、脂質代謝に関連する遺伝子のスイッチがオンとなる。小胞体ストレスは、肥満やインスリン抵抗性、2型糖尿病の重要な要因の1つである。この関連を説明できると思われる機序が、今回明らかになった。小胞体での脂肪酸と脂質の代謝の変動は、小胞体の主なカルシウム取り込み輸送体であるSERCAの活性を阻害する。小胞体中の脂質成分の変化あるいはSERCA量の増加は、in vivoで小胞体ストレスを軽減し、グルコース恒常性を改善することが示された。

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