Nature ハイライト

細胞:バランスを保つ神経幹細胞

Nature 467, 7313

成体哺乳類の脳室下帯(SVZ)は細胞増殖に重要な部位で、神経細胞の自己複製や損傷に対する応答に寄与する。SVZの幹細胞ニッチは、神経幹細胞(NSC)および神経前駆細胞(NPC)を維持しており、この2つの細胞集団間のバランスが正常な脳の発達に重要である。Notchシグナル伝達は、NSCの自己複製を調節することが知られており、一方、EGFR(上皮増殖因子受容体)シグナル伝達はNPCの増殖に影響を与える。Aguirreたちは今回、これらの経路が相互作用することで、EGFRを介してNotchシグナル伝達が調節され、NSCとNPC両集団間のバランスが維持されることを明らかにした。このことから、特定のシグナル伝達経路を標的にすることにより、損傷後にNSCあるいはNPCの産生を促進できる可能性が示唆される。

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