Nature ハイライト

地球:小惑星の地殻形成

Nature 457, 7226

小惑星の一部には、地球型惑星と同様に地殻があり、それらが大規模な分化過程を経ていることの証拠が玄武岩質隕石から得られている。最近、南極東部のグレーブス・ヌナタク氷原でGRA 06128とGRA 06129という1対の隕石が見つかり、初期に分化した小惑星の地殻の組成を決定する機会が得られた。約45億年という年代からすると、これらの隕石は太陽系形成の初期に形成されたと考えられる。その組成は、長石に富む安山岩であって、揮発性物質の多い酸化された小惑星から部分溶融によって生成されたという起源とおおむね矛盾せず、地球の大陸地殻と非常によく似ている。このことは、地球上でこのような岩石を生み出すプレートテクトニクスとは異なる別の機構によっても、安山岩の地殻が形成されうることを示している。

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