Nature ハイライト

量子情報科学:限界までスクイーズする

Nature 457, 7225

量子測定結果は不確定性を伴い、不確定性は通常、位置と運動量のような対になった相補的な特性の間で等しく分配される。しかし、「スクイージング」として知られる手法を使うと、測定したい特性の一方の不確定性を、もう一方の不確定性を増大させるという犠牲を払って、小さくすることができる。これまでに作られた光スピンスクイーズド系は、ハイゼンベルグ限界で決まる実現可能な最大スクイーズからはまだ数桁も離れている。Shalmたちは今回、光学系をほぼこの限界までスクイーズできる方法を実証した。彼らは、光ファイバー中で3個の光子を重ね合わせ、それらのスピンを操作して、複合粒子「トリフォトン」を生成させてこれを実現した。このような状態は、高精度の測定、リソグラフィー、情報処理に関する量子測定に大きな利点をもたらす可能性がある。

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