Nature ハイライト

医学:模範解答

Nature 454, 7205

マウスは、遺伝学的性質が詳しく解明されていて、遺伝子の「ノックアウト」や「ノックイン」によって簡単に操作ができるので、ヒトの病気の実験モデルを作製しようとする場合に最初に思いつく動物である。しかし、神経変性疾患のモデルの場合には特に、マウスで薬剤の試験をすることが臨床的に適切かどうかについて疑問が投げかけられている。News Featureでは、この分野でなされている議論についてJ Schnabelが報告している。1つの考え方は、やはりマウスを使うべきだが、ヒトの疾患を作り出している複雑な構造全体のモデルとしてではなく、「経路のモデル」として用いるべきだというものだ。つまり、このような前提で結果を解釈すれば、最近のいくつかの例でみられたような誤った解釈につながる確率は低くなるだろうというのである。

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