Nature ハイライト

Cover Story:木星の最強ジェット:嵐が大気にメスを入れる

Nature 451, 7177

冥王星をめざすニューホライズン探査機が木星へ接近通過するのに合わせて、2007年2月から地上の各望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡(HST)による木星の集中的観測が始まった。その数週間後の3月25日には、北緯23°にある木星の最強のジェットに強い擾乱が出現し、2007年6月まで続いた。この種の現象はまれで、最近では1990年と1975年にみられた。擾乱の始まりはHSTの観測で見つかり、2つのプリュームの出現をこれまでになく詳細に追跡することができた。これらのプリューム(表紙で小さい方の赤外画像にみられる白い輝点)は、周囲の雲から30 kmの高さまで上昇した。木星や土星の大気を支配するジェットのエネルギー源の性質は、惑星全域にわたる気象因子と局所的な気象因子との相互作用のために複雑であり、決着がついていない。今回の観測結果は、大気深部にまでウィンドが広がっているという説と一致し、ウィンドは日射が届く高度よりも相当内側まで広がっているらしい。表紙の大きい方の画像には、プリュームで発生した乱流が、ジェットの存在する帯領域にみられる(Letter p.437, N&V p.409)。

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