Nature ハイライト

物理:プラズマで速やかに加速

Nature 445, 7129

プラズマを利用した粒子加速器は、従来の粒子衝突型加速器で用いられるものより数桁大きな加速場を作り出すことができるため、とりわけ魅力的である。スタンフォード線形加速器センターでの実験で、高エネルギー電子ビームを用いたプラズマ航跡場加速器の駆動に成功した。この種の加速器では、レーザーパルスなどの後に続く強い電位勾配すなわち「航跡場」を利用して、粒子を駆動する。今回は並外れた加速が観察され、入射電子のごく一部については、長さ3キロメートルの本格的なSLAC加速器で実現されたのと等価なエネルギー利得が、長さ1メートル未満で得られた。これは、高エネルギー物理学に応用できるプラズマ加速器の実現可能性の実証に向けた重要な一歩である。

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