Nature ハイライト

分光学:NMRでスナップショット

Nature 442, 7106

核磁気共鳴(NMR)法は、NMRイメージングからタンパク質構造研究に至るまで幅広い用途に使用されている。通常これらの用途では、サンプル外部のバルク磁場が測定される。したがって、小さな磁石として働く特定原子核からのNMRシグナルは普通は明らかにならないので、サンプルについてのこういう大事な情報を探り出すには複雑な方法が必要となる。今回プリンストン大学の研究グループが、単にサンプル中に光を通して「原子磁石」が引き起こす偏光回転を測定するだけで、液体のNMRシグナルを検出できることを明らかにした。この新しい検出方法では、核磁気のいわば「スナップショット」を撮ることができるため、複雑な化学物質中で色などの光学的特性を生み出す原子がどれかを調べることも可能になりそうだ。

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