Nature ハイライト

Cover Story:絶滅の瀬戸際:気候変動と生息地の喪失が両生類を絶滅に近づけている

Nature 622, 7982

米国に生息するキノボリサンショウウオ属の一種<i>Aneides caryaensis</i>。この種は現在IUCNのレッドリストで「CR(深刻な危機)」に分類されている。
米国に生息するキノボリサンショウウオ属の一種Aneides caryaensis。この種は現在IUCNのレッドリストで「CR(深刻な危機)」に分類されている。 | 拡大する

Credit: Todd W. Pierson

表紙は、インドの西ガーツ山脈に生息する、ヒメアマガエル科の希少なカエルMelanobatrachus indicusである。今回J Luedtkeたちは、2004年以降の両生類の保全状況を包括的に再評価した結果を提示している。8011種を対象にしたこの研究によって、両生類が脊椎動物の中で最も絶滅が危惧される綱であり続けており、その状況は全球的に悪化していることが明らかになった。今回のデータは、2022年6月に終了した第2回世界両生類アセスメントから得られたものである。著者たちは、両生類の約41%の種が絶滅危惧種に分類されることを見いだし、状況の悪化の主な駆動要因が疾病から気候変動や生息地の喪失に変化していると指摘している。

2023年10月12日号の Nature ハイライト

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