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構造生物学:昆虫はどのようにしてにおいを嗅ぐのか

Nature 597, 7874

今回の研究の対象となったイシノミ類の昆虫<i>Machilis hrabei</i>。
今回の研究の対象となったイシノミ類の昆虫Machilis hrabei。 | 拡大する

Credit: Ryan M. Johnson / Moment Open / Getty Images

嗅覚系は多様な化学刺激を感知し、識別しなくてはならず、そのために独特な機構を必要とする。昆虫でこの過程に関わるのが、におい物質を結合するイオンチャネルである。今回V Rutaたちは、構造研究と機能研究から、昆虫の忌避物質DEETなどのさまざまなにおい物質が昆虫の嗅覚受容体に結合して活性化する仕組みを解明している。この研究により、これらの多様な化合物が認識される仕組みが明らかになり、これらの受容体の持つ識別能力の高さと識別対象の幅広さについての知見が得られた。

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