Nature ハイライト

Cover Story:意思決定のゲリマンダリング:ソーシャルネットワークが投票行動を偏らせ非民主的な決定をもたらす仕組み

Nature 573, 7772

人々は、どのように意思を表示するか決める際に、さまざまな情報源から得られた情報をまとめなければならない。しかし情報は、必ずしも自由に流れているわけではなく、ソーシャルネットワークによって制約されたり、熱狂者や自動ボットによってゆがめられたりする。今回A Stewartたちは、情報の流れと集団的意思決定の関係を調べる投票者ゲームについて報告している。このゲームでは、プレーヤーが競合する党派に割り振られ、誰の投票意図がプレーヤーに見えるか決めるソーシャルネットワークに配置された。著者たちは、2つの党派のサイズが等しく各プレーヤーの影響力が同じであっても、特定のネットワークの構造が投票結果を一方の党派の方へ傾かせる場合があることを示し、この現象を「情報ゲリマンダリング」と呼んでいる。少数の熱狂者を戦略的にネットワークに配置しても、情報ゲリマンダリングを起こすことができる。さらに著者たちは、現実世界の例を用いて、情報ゲリマンダリングや自動熱狂者ボットによる社会構造的な歪曲に対して、集団的意思決定が影響を受けやすいことを実証している。表紙は、情報ゲリマンダリングが、政治的な意思決定に関する我々の考え方を変え得ることを示した概念図である。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度