ナノスケールデバイス:デュアル共振器ペロブスカイトデバイスからの電気駆動レーザー発振
Nature 645, 8080 doi: 10.1038/s41586-025-09457-2
溶液プロセスで作製された半導体レーザーは、軽量でウエアラブルかつスケーラブルなオプトエレクトロニクス応用が期待されている。溶液プロセスによるレーザー向けの利得媒質の中でも、金属ハロゲン化物ペロブスカイトは、光励起の下で波長調節可能な低しきい値レーザー発振を実現できるため、並外れて優れた種類として際立っている。この分野の進歩にもかかわらず、ペロブスカイト半導体からの電気駆動レーザー発振は、依然として重要課題となっている。今回我々は、低しきい値単結晶ペロブスカイトマイクロ共振器サブユニットと高パワーマイクロ共振器ペロブスカイトLED(PeLED)サブユニットを縦型集積することによって構築された、電気駆動ペロブスカイトレーザーを実証する。パルス電気励起の下で、このデュアル共振器ペロブスカイトデバイスは92 A cm−2という最低レーザー発振しきい値(平均しきい値は空気中、約22℃で129 A cm−2)を示し、この値は最先端の電気駆動有機レーザーのものよりも1桁低い。この実証のカギとなるのは、集積されたデュアル共振器デバイスアーキテクチャーであり、これによって、マイクロ共振器PeLEDサブユニットが単結晶ペロブスカイトマイクロ共振器サブユニット内に指向性発光を入射させて(約82.7%の結合効率)レーザー発振動作を確立することが可能になる。動作半減期(T50)1.8 時間(10 Hzで6.4 × 104の電圧パルス)が達成され、これは電気励起有機レーザーの安定性を上回っている。今回のデュアル共振器ペロブスカイトレーザーは、帯域幅36.2 MHzで高速変調可能であり、データ伝送や計算への応用の可能性を示している。

